ADAPTATION DESIGN

僕の提唱する「ADAPTATION DESIGN」に肉付けするための教養のブログ。という趣味を全面的に肯定するために始めたただの暇つぶし

Introduction:「受験編 001」

No.50 記念すべき50回目の記事は私が武蔵美と呼ばれる大学に合格した経緯をお話しします。読者100人→予備校編001〜003の順で読んでからこの記事を読むとより楽しめます。

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いよいよ受験の日が迫る。その前日、私は未だに理解ができない不可解な行動をして未だに抹消したい黒歴史が心に傷として残っている。武蔵美の試験は基本的に木炭用紙やケント紙が配られるだけなので、イーゼルがセットされていたとしてもパネルやカルトンがないと絵を描くことができないので受験生は基本的に自前のパネルやカルトンを用意して試験に向かう。ちなみにイーゼルとは皆さんが想像する絵を描く人が座ってる時に使っている絵を立てかける支えの事をいい、その上にパネルやカルトン(紙を平らにする木でできた軽い板)をセットし紙をクリップで留めて絵を描く。このパネルやカルトンは予備校でみんな自分のものを持っていて、今までの絵の具のシミや、カッターの傷が無数についている一緒に戦ってきた愛着のある相棒なのである。試験が近づくとキャピキャピした現役の高校生女子、いわゆるJK達はパネルやカルトンの裏側に激励のメッセージを卒業アルバムかのようにマジックで書きあいそれを抱えて試験に臨む。もちろんそんな和気藹々とした雰囲気にこの私が溶け込めるわけもなく、楽しそうなJKを横目に1人家に帰っていった…。

 

ただ、そこで終わらないのがこの私がなのである。自前の裏になにも書かれていないパネルを見たとき、メッセージを書きあっていたJKが羨ましくなった私はなぜか分からない…なぜだか分からないが、そこに漫画ONE PIECEのドンキホーテ・ドフラミンゴが漫画の中で放つ「平和を知らねーガキ共と戦争を知らねーガキ共との価値観は違う頂点に立つものが善悪を塗り替える!!今この場所こそ中立だ!!正義は勝つって!!そりゃあそうだろう!!勝者だけが正義だ!!」という名言とキャラクターをパネルいっぱいに徹夜で描くという奇行に出る。本当になぜか分からないが、当時の私が描き終えた時に得た満足感は相当なものだった。徹夜をしたせいでその日のデッサンと平面構成が意味がわからないくらい眠たかったのは言うまでもない。

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武蔵美の私が受けた学科の試験は午前中が3時間の静物デッサンで、午後が3時間の平面構成となかなか集中力のいる試験になっていて、きっと普通の人なら耐えれない内容だろうが、そういう訓練をしている私たち美大受験生にとって3時間は短く、いかに時間の中で絵を仕上げるのかが大きなポイントで、出題者の意図を汲み取る能力が必要不可欠になる。試験当日、徹夜明けの朝の日差しは目に沁みたが気持ちはすごく楽で、どんなモチーフが用意されているのかワクワクしていた。与えられた受験番号の貼られた席に着席し、光の向きやスツールの角度をチェックする。前日に尖らせた鉛筆を並べ、練り消しを練り深呼吸をしてそこにあるデッサンのモチーフに目を向けた時、私は驚き「あっ落ちた」とその瞬間に思った。

 

いよいよ試験が始まる。その話はまた今度。