「Phyllanthus Mirabilis」
No.6 夜になると眠る、変わった植物の紹介になります。
「Phyllanthus Mirabilis」フィランサス・ミラビリスです。
Phyllanthusはトウダイグサ科コミカンソウ亜科に分類される植物で、双子葉植物科の科の中で300属7500種以上を含む大きな科です。熱帯や亜熱帯を中心に分布しており、日本でも数種類自生しています。マメ科に似た就眠運動をするものもあり、また受粉生物学で共進化の分野において蛾と共生関係を築いていることが注目されています。Phyllanthusは古代ギリシャ語の「phúllon(葉)」+「ánthos(花)」からきています。
「Phyllanthus Mirabilis」の種小名の(Mirabilis)はラテン語のmīrābilis(奇跡的な、驚くべき)が由来なっていて、原産地が塊根植物としては珍し東南アジアの植物です。就眠運動(葉が昼夜の明暗や温度に伴って変化すること)が大きな特徴で昼は葉を開き、夜になると葉を閉じます。この運動は水の蒸散を防ぐと共に、夜間の動物や昆虫から身を守る役割を果たしています。
淡い赤い葉がとてもきれいでお気に入りの塊根植物です。茎の成長が早く、日光の当たり具合で長さが極端に変わる印象です。また、葉が薄いため直射日光は避けて育てています。夏は水を多めにあげることと、冬の断水と寒さに気を付ければ元気に育ちます。葉が大きくなると昼と夜の変化が見やすくなり、観察するのが楽しくなります。