Column：「夏に新宿御苑の大温室に行ってきた話」

No.4 初コラムです！今週のお題が「わたしのモチベーションを上げるもの」なので、気になっていた新宿御苑の大温室に行ってきてかなりモチベーションが上がった話をしたいと思います！

世間では最高気温更新が騒がれている中、私はそんなこと右から左に聞き流し新宿御苑へ植物を観察し勉強しに自転車を飛ばしてました。入口で入園料200円を支払い、意気揚々と温室へ直行していきました。すると澄み切った空色を映すガラス張りの建物が目の前に現れました。

 

　この大温室は2007年に大型工事が始まり、2012年にリニューアルオープンされました。歴史は古く明治8年に開館されてから、昭和33年当時には東洋一の温室でした。歴史あるこの建物のリニューアルは5年半の工事を経た大作で、透明の複層ガラスとクールチューブによって空調負荷の少ない構造になりました。夏は外の外気を取り込むことで冷却機能を果たし、冬は冷たい外気とガラス面の接する面積を抑えるために単層ラチスシェル構造を採用してあり、すべてのガラスの角度が異なっているとても凝った建築だと思いました。

　中に入ってみるとそこはまさに熱帯で、ガラスをくぐった瞬間に全身から汗が染みだしてくるのがわかりました。最初に出迎えてくれたのはとてつもなく大きなナガバビカクシダ(Platycerium willinckii )でした。

　最近ビカクシダホリックの私のテンションはすでに最高潮で、見事な外套葉から流れ出るように生えている胞子葉の生き生きとした姿にほれぼれしてしまいました。

ビカクシダについての詳しい内容は「A Visual Dictionary Of Plant」の記事に載せておきたいと思います。ここからは気になった植物をダイジェストで載せていきたいと思います！

初めて本物のカカオの実を実際に見ました。神の食べ物と呼ばれるだけあって自然界にあったらビックリするような鮮やかな色でした。

アロカシグリーンベルべット(Green Velvet Alocasia),葉の貼りと色の状態がすごくきれいでした。

パキポディウム　ラメーレイ(Pachypodium lamerei),分岐しないタイプのパキポディウムなのでこのまままっすぐ伸びていきます。

ドリナリア　リギデュラ(Drynaria rigidula)は今後欲しい植物の一つでもあります。本物が見れてよかったです。

ベゴニア　マソニアナ（Begonia masoniana）はかっこいいですね。こんなにも葉っぱに模様をつける意味はなんなでしょうか？擬態としての役割なのでしょうか？

オガサワラシコウラン(Bulbophyllum boninense)小笠原諸島を代表する蘭です。次は花が咲いている時に見てみたいと思いました。

リュウビンタイ(Angiopteris lygodiifolia)ここまで大きなリュウビンタイは観たことありませんでした。カッコいいです。

まだまだ知らない植物だらけで、これから知識を深めていきたいと思いました。そして当たり前ですがこの大温室にいる植物達はとても管理が行き届いてとても見ごたえがあるものでした。植物に関する勉強のモチベーションがかなり上がり、もっと飼育論や植物本来の能力や生態、そして構造まで知りたいと思いました！雑多な新宿という街に寄り添うようにある新宿御苑はリーズナブルなうえにクオリティーも高いこともあってとてもおススメですし、一度は足を運んでいただきたい場所です。これから季節ごとに行ってレポートしていきたいと思います！

【営業時間】
大温室： 9:30～15:30（16:00閉館）[新宿御苑は9:00～16:00（16:30閉園）]

【休園日】
毎週月曜日（月曜日が休日の場合は翌平日）、年末年始(12月29日～1月3日)
※※3月25日～4月24日、11月1日～15日（特別開園期間につき無休）

【入園料】
新宿御苑入場料：一般200円／小・中学生50円／幼児無料
※新宿御苑の入場料200円のみで温室も自由に入れます。